壁抜け男 〜恋するモンマルトル〜



劇団四季が四季劇場[秋]で上演中のフレンチ・ミュージカル 壁抜け男を観てきました。
この劇場は初めて・・というか劇団四季自体初めてなので楽しみに出かけました。 入口が1つで右が劇場[春]、左が劇場[秋]になっているんですが、春ってひょっとして大劇場ですか? 劇場全体からみて右側が異様に長いんですけど(汗)
今回の席はA席、1F12列1番という左端でした。


[第一幕]
フランス郵政省苦情処理係に勤める主人公デュティユルは平凡な青年、彼は隣家に住む若妻イザベルに恋をする。 彼女は著名な検事の妻であるが外出を禁止され籠の中の鳥であった。
ある日、帰宅したデュティユルを一つの衝撃的な事実が襲う、彼は自宅の壁を抜けて家に入ってしまったのだ。 壁を抜けてしまう自分を狂ったのだと考えた彼は精神科へ向かう、そこで医者は長ったらしい病名を告げ、「壁抜けに疲れたら服用するように」と言って薬を渡す。 しかし忠告を忘れなかった、その忠告とは「女に入れ込むな」という事だった。 薬を処方してもらったデュティユルは気が楽になり、翌日を迎えた。
翌日出勤すると部長が倒れ、新しく軍人上がりの部長が着任してきた。 新部長に罵倒されたデュティユルは壁抜けを行って新部長の精神を破壊させてしまう。 壁抜けという特技で自己を確認した彼は「壁抜け盗賊ガルーガルー」と名乗り、パン屋のパンを盗んだり宝石店の宝石を盗んだりし、義賊よろしく街の人たちに盗んだ物をまき散らしていく。
銀行の金庫に侵入したデュティユルは金庫の中身を入れ替えたりして遊び、一つの書類を発見する。 警報が鳴ったためにやってきた警官に対し、自らガルーガルーと名乗り逮捕するように促す。 その中で自分がガルーガルーである事をイザベルに知って欲しい彼はマスコミを呼ぶことを要求した。
[第二幕]
牢獄に囚われたデュティユルに対し、同僚や街の住民が彼の解放を求めてデモ行進する。 彼らの声に応えるかのように彼は牢獄の壁を抜けて街へ戻る。 そしてイザベルへの恋心を知っている民衆は彼にイザベルの元へ行くよう諭す。 しかし、この方法で良かったのかと思い悩む彼は後込みをする。 イザベルは自らが夫である検事による囚われの身である事を、牢獄から脱出し自由を得た彼に投影し、彼を夢見ていたことを独り言として吐露する、側で聞いていた彼は自ら名乗りイザベルへの恋心を話し一緒に逃げようと言うが、いざ現実となるとイザベルは後込みし部屋へ戻ってしまう。 夫の検事はその事は知らなかったがいつものように鍵をかけ、博打の為に出かけていく。 デュティユルは思い悩みながら牢獄へと戻る。
裁判が始まり民衆が無罪を求めて証言し、検事は死刑を求める。 混乱の中、デュティユルは切り札を出す。 銀行へ忍び込んだ時に入手した書類で、検事の博打好きを糾弾する秘密文書だった。 形勢は逆転し検事は咎められ彼は無罪となる。 彼は事実を法廷で知ったイザベルと共に一時を過ごす。
疲れを感じ、更に頭痛に悩まされてしまう彼は医者に処方された薬を思い出し服用する。 そしてイザベルと約束したとおり壁を抜けて彼女に会いに行く。 翌朝イザベルが彼の家にやってくる、来ると約束してくれたデュティユルが来てくれなかったのだ。 見上げると彼はイザベルの住むアパートの壁に埋まっていた。 医者の忠告は現実の物となったのだ。 その後もイザベルは彼と共に壁に居るのであった。


って感じでしょうか? ストーリー的には前評判ほど「うおぉっ!」って感じじゃないんですが。 ただ、当たり前なんですが、cast全員に相当の歌唱力がある(笑) そんな事に驚愕してしまうとは、私って不幸な観劇生活を送っているのかも(汗)