月蝕版ピーターパン



月蝕歌劇団のホームグラウンド「阿佐ヶ谷ラピュタ」B1Fにある「ザムザ阿佐ヶ谷」で行われた月蝕版ピーターパン、原作ピーターパンのつもりで観に行くと数秒固まって思考が停止してしまうので注意が必要(笑) だから「月蝕版」とわざわざ銘打ってあるのね。

物語は原作ピーターパンの最終章から始まる。
娘を産み育て、大人になってしまったためにネバーランドへは行けなくなったウェンディ(演:野口員代)は愛娘・ジェイン(演:野口梨菜)ピーターパンとネバーランドで過ごした楽しい日々を物語る。 ジェインが寝付いた頃、突然ピーターパン(演:一ノ瀬めぐみ)ウェンディの元を訪れる。
ウェンディピーターパンに対して
「娘をネバーランドへ、そして娘が子をなした時にはその子をネバーランドへ連れて行って欲しい」
と言う。

下校中のコユリ(演:長崎萠)まりえ(演:小沢里沙)堀子(演:三坂知絵子)は、うずくまる少年(演:一ノ瀬めぐみ)を見つけ声をかける。 名を問われて少年はピーターパンだと名乗る。 短い小説を好むコユリは勿論「ピーターパン」を読んでおり、ピーターパンコユリは話が合う。 ネバーランドの話をしているうちに三人とピーターパンはネバーランドへ行くことになるが何故かピーターパンは空を飛ぶことが出来ない、しかしみんなで楽しいことを思い浮かべることでネバーランドへ行くことは出来るのだ。 コユリを新たなお母さんとしてみんなでネバーランドへ向かう。
ネバーランドに着くと、一緒に過ごしていた子供達が居ない。 近くで倒れていた人魚によれば以前倒したハズのフック船長(演:山口擦蔵)が戻ってきて子供達を連れ立ったらしい。 子供達と共にフック船長が現れる、子供達に向かって新しいお母さんを連れてきた事を告げるピーターパン、しかし子供達はフック船長から新しいお母さんを宛われており、新しいお母さんであるコユリを受け付けない。 そんな中で子供達の中のトゥートルズ(演:尾野由美子)コユリに対してボウガンの矢を放ち、コユリは矢を胸に受けて倒れてしまう。 コユリに刺さった矢はなかなか抜けない、彼らはコユリを元に戻すため魔術を使う傑物が居ると噂されているロシアへ向かう。

ロマノフ王朝の末期、怪僧ラスプーチン(演:美里流李)は血友病に苦しむ皇太子アレクセイ(演:森永理科)の病を治した事で、皇帝ニコライ(演:松井祐二)と皇后アレクサンドラ(演:宇井千佳)から絶大な信頼を得ていたが、世間では貧困にあえぐ民衆が蜂起しかけており、革命家セルゲイ(演:保鳴美凛)ら革命を求める者と秘密警察との間で衝突が繰り返されていた。 そんな中ラスプーチンと面会することが出来たピーターパン達は無事コヨリを元に戻してもらう。
ロシア革命勃発を前にしてラスプーチンらは皇帝の家族をネバーランドへ亡命させ、そこで君臨させる道を選ぶ。 そうとは知らないピーターパン一行は皇太子らと共にネバーランドへ戻り皇太子らの家を建てる。 フック船長の野心を利用してきたラスプーチンらだが、ここにきて皇帝らのネバーランドでの君臨を目指して行動を開始する。 ロシア革命の80年後にソビエト連邦共和国が崩壊するのを待ってロシアに戻るため、不死になれると言い伝えられている人魚の肉を喰らう。 味方だと信じていたラスプーチンらに裏切られたピーターパン達はラスプーチンらに反抗を始める、しかし人魚の肉を喰らった彼らは何度でも生き返ってしまう、唯一の対抗手段はタイガー・リリー(演:吉田恭子)の撃つ銀の銃弾だけだ。 何度かの戦いの末、勝ちが見えたかと思った矢先新たに機関銃を振り回す少女、それはコユリ達と一緒にネバーランドへ来たハズの少女「まりえ」であった、彼女はラスプーチンによって予め送り込まれたスパイだったのだ。 傷つきながらも勝利を収めるピーターパン達、しかし気丈に振る舞うコユリは刺されて重傷を負っていた、そんな中コユリは人魚の肉を少しだけ喰らう。 ほんの少しだけ。 そしてネバーランドの平和は守られ、コユリ達は元の世界に戻っていった。

少しだけ人魚の肉を喰らったコユリは外見こそ変わらないが確実に年老いていた、しかしピーターパンが来るのをひたすら待ち続けていた、堀子は既に他界し、未婚のままコユリは残された。 「遊ぶことに忙し過ぎて私の所へ来るのを一時的に忘れているだけ」だと信じて。 そんな時、ピーターパンはひょっこりとやってきた、ラスプーチンの力で飛べなくなっていたピーターパンは無事に飛ぶことが出来るようになっていた。 満面の笑みを浮かべてピーターパンは今日も飛ぶのだ。
で、いいのか?(^_^;) まぁよく分かりませんでしたってのが正直な感想ですが(汗) あ、なんか「人切りツネ(演:松本渉)」とか「エレーナ(演:麻田真夕)」とかに関する記述が抜けているような(^_^;)